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S + V の絶対性をさらに深く

前回の課題は以下のようなものでした

I wanted to go to a ballet school when I was little. It was kind of expensive, I knew. But I asked my mother to go to the school.

これもよく生徒さんがついつい言ってしまう間違いです。

やはりどこかでS + V を無視しているのです。

The Nativebusterでも紹介されている単語をつかい、S + Vに忠実になればその間違いはすぐにわかります。そんなに難しくははいと思います。

 

さて、おかしい部分は分かりましたでしょうか。

 

これは

ask someone to do something

また類似の文構造

want someone to do something

tell someone to do something

この構造をはっきり使いこなせてないところに問題がありますね。

 

例えば

Taro asked Keiko to do the laundry.

と言うと、

ask するのはTaroですが。

do the laundry するその主体はTaroではありません。

do the laundryの直ぐ前に来ているKeikoです。

 

ですから頼むのはTaroですが、洗濯をするのはKeikoです。

 

to do は文法的には不定詞で、動詞ではありませんが、動詞から派生する言葉ですから、

必ずその動作をする主体(主語)はその前の文中に存在しているはずです。

ここでもS + Vのルールは絶対なのです。

そんなの分かっていると思われる方も多いかもしれませんが、

文脈で主語を省くことが自然な日本語に慣れてしまっている我々はつい間違いを犯します。

 

問題の例文でも、

日本語なら、

 

お母さんにバレースクールに行かせてくれるように頼んだ。

と言うのが自然で、

お母さんに“私が(私に)”バレースクールに行かせてくれるように頼んだ。

 

と、無理に主語を入れるとおかしな日本語になります。

 

英語では、goの主体がお母さんでなく自分なら、それを文脈に頼らず、明確に示さなければなりません。

 

go to schoolの主体が“私”なら、その情報はto go の前に存在しているはずです。

しかし、

I asked my mother to go to the school.

これだと、学校に行くのはmy motherになります。

motherにして欲しい行為はなんでしょう。goではありませんね。

 

“私”が学校に行く自由を与えること、つまりletです。

ですから、本来以下のように言うべきでした。

I asked my mother to let me go to the school.

よく見ると、文法的にはこの文でSubjectと言えるのは、I だけですが、

 

情報を与えるという観点ですと、
askの前にその主体 I
let の前にその主体 my mother

goの前にその主体 me

がきちんと並んでいます。

S+V S+V S+V  ときれいになっています。

 

英語とはそういう面倒くさいですが、ある意味整然とした言語なのです。

同様にある生徒さんが、“母に11までには帰宅すると伝えた”

そんなことがいいたかったのでしょう。

以下のようなことを言いました。

I told my mother to get home until 11:00 at night.

(untilはまずいですね。ここではbyとすべきです。untilとbyの違いは別の機会に解説しましょう。)

 

上のように言ってしまうと、もう母親と子供の立場逆転ですね。

get homeの主体はmy mother ではないはずです。

my mother はここでは何もしません。

 

ですからここで tell my mother to do something という構造を使うのは無理があります。

get home の主体は “私”ですから その前に、その情報が必要なはずです。

 

ここは単純に

I told my mother that I would get home by 11:00 at night.

とすべきですね。

どうでしょう。

英語のS + V  奥が深いというか、頑固ですね。

 

参考になれば幸いです。

2014年4月11日 14:43 - CATEGORY : Blog




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