英会話上達のコツ 1. リスニング
話せる英語力を身につけるために私は人一倍苦労してきました。でもそのおかげで、英会話上達のための効果的な練習方法が分かりました。大人になってから苦労して英語を自分のモノにした人にとっては、ああもちろんそうだね、と言えるような常識的なことかもしれませんが、でもあまり言われていないことも事実です。ここに紹介いたします。
リスニング
●ただたくさん聞くだけでは効果は薄い
誤解しないように。英会話は耳から。これは紛れも無い事実です。たくさん聞かなければなりません。私のいう意味は“ただ闇雲に聞くだけでは、聞き取りの練習に使う時間がもったいない”、ということです。もっと効率的な方法があります。もちろんラクではありませんが。
それは読むことです。
えっ?とおもわれましたか。
Nativebuster では、“読むな!”と言っているくせに。
いえ、私のいう意味は、“会話(聞いて話すこと)のトレーニングのための教材を読まないように”、と言う意味です。耳を鍛えたいのに、目に頼っていてはだめです。
しかし、物語や、エッセイ、記事、など、読むためのものは大いに読んでいただきたいものです。
まずなぜ聞き取れないか考えてみてください。
聞き取れないというのは二つの意味を持っているはずです。
① ネイティブの発音や早さに耳がついていけず、単語が聞き取れない。
② 単語は聞き取れているけれど、すぐに意味が分からない。
①の問題は、やはりたくさん聞いて耳を鍛え、スピードになれることです。The Nativebusterが役に立つでしょう。しかし②の問題はただ聞いていても、そう簡単に解決できる問題ではないのです。単語は聞き取れている、一応全ての単語の意味は分かっている、でもすぐに意味が分からない。だから考え込んでしまう。考えているうちに次のことがもう話されている。だから、最初の一文でとまってしまうと、もうあとはぜんぜん聞けない。いや、聴き取る体制にすらなっていない。②の問題が起こるのは、要するに、あなたの頭が、まだ英語を聞いた順番に頭から即座に情報処理し、理解するようになっていないからです。英語を訳すことばかり押し付けられた日本の英語教育の結果、英語はいちいち一つの文を全部読んでから、それから意味を考える。そんな習慣がついてしまっているからです。そんな状態の頭で、いくらたくさん聞いても、なかなか聞き取れるようになるものではありません。
ではどうするか?
簡単な英語でかかれたものをたくさん読みましょう。難しいものからはじめるとどうしても訳そうとしてしまいます。そして、意味のまとまり(チャンクともいいますが)ごとにただ単に頭から、頭から読むというより、情報を拾うように理解していくのです。例えば、
Jenny doesn’t like the kinds of TV programs her husband likes to watch because they are all sports programs she is not interested in, and he never talks or listens to her when he is watching one of them.
このような長い文を全部読んでから理解しようとしては、とても時間がかかってしまいます。そうではなく、頭から頭から、チャンクで理解していってください。
Jenny doesn’t like → Jenny は嫌いなんだ。(何を?)
the kinds of TV programs → ある種のテレビ番組ね
her husband likes to watch → ああ、旦那が好きなタイプね
because they are all sports programs → それって全部スポーツ番組だからなんだ
she is not interested in → それでJennyは興味が無いんだ
and he never talks or listens to he → そいでもって会話が無いんだ
when he is watching one of them → 旦那がそういった番組を見てるときね。なるほど
ゆっくりでもかまいません。このような頭から情報を拾うような読み方が出来ることです。それが読むときに出来ないと、聞くときに出来るはずがありません。聞くときはあなたのペースでは出来ませんし、圧倒的に速いですし、待ってくれません。
ですから、とりあえず自分のペースで出来る“読む”と言うことによって、英語を頭から理解していく習慣をつけるトレーニングをすることです。このトレーニングをしながら、同時に英語の聞き取りのトレーニングをしていけば、何倍もの効果があります。
2013年12月9日 17:47 - CATEGORY : Blog