by と until
今回も日本人にとって紛らわしいと感じる2つの単語です。
しかし、この二つは本来紛らわしいどころか、全く違った意味ですので、
もしあなたが紛らわしい、使い分けられない、と感じているとしたら、
それは日本語訳のせいでしょう。
どちらも“~まで”と訳させてしまいます。
I have to finish my work until 5:00 p.m. today.
この英文のおかしさに直ぐにピンと来ません。
ここで、分かっている人も、もう一つしっくり来ない人も,
もう一度見直しましょう。
まず、日本語を忘れてください。
untilはある時間までの動作の継続を言います。
ですから、study, live, wait, work, stay, play, など、
ある程度の時間の幅の中で継続して行う意味の動詞と結びつきます。
Bob studied until 11:00 o’clock last night.
I kept waiting for Jenny until the last train left the station.
また、文法的にも、上の例であるように前置詞としても、接続詞としても使います。
前置詞としても、接続詞としても使えるということは、
その後に名詞的情報、あるいはSubject とVerbのある文構造も持ってこれるということです。
前 : John played video games until the crack of dawn. (crack of dawn : 夜明け)
接:Rachel stayed with her baby until he fell asleep.
などです。
どの例文も、ある時間まで動作の継続があったことを言っています。
それに対して、byは以下のように理解してください。
by 5:00 p.m. = any time before 5:00 p.m.
感覚としては、untilがある時点までの継続したラインであるのに対して、
byはどこか分からないけれど、ある時点の前のある点です。
by 5:00 p.m. なら
五時前のどこか分からないけれど、ある時刻を言います。
要するに5時まえのある時刻であればいいのです。
幅のある時間を言うのではありません。
ですから、
finish, start, get, give, buy 等、瞬間で終わってしまう意味の動詞と結びつきます。
You must turn in your paper by the end of this month.
( 今月の終わりのまえならどの時点でもいいから、byです)
I think John will get home by 12 o’clock midnight.
( 深夜12時前のどの時点でもいいので、byです。)
また、byは前置詞ですから、その後には名詞的情報しかもってこれません。
untilの場合のように主語+動詞の入った分構造を持って来たいときはどうすればいいのでしょう。
その場合はby the time と言う表現を使います。
I want to buy a house by the time I have a child.
I’m trying to get over 700 score on the TOEIC test by the time I graduate from college.
等ですね。
冒頭で挙げた例文
I have to finish my work until 5:00 p.m. today.
がおかしいのはもうお分かりですね。
5時まで継続的にfinishすることは出来ないからです。
I have to finish my work by 5:00 p.m. today.
これなら自然です。
<注>
start, finishなど、瞬間で終わる動詞であっても、否定の場合はuntilと意味的に結びつきます。
not start, not finish, not buyなど、始めない状態、終われない状態、買えない状態と言うのは継続します。
例えば、
I can’t buy a house until I save at least 5 million yen.
I don’t want to start my business until I gain enough experience and confidence.
2014年8月22日 14:15 - CATEGORY : Blog